【2012年度参加報告】ラーニング・イノベーション・カンファレンス2012 in Tokyo
報告者:渡辺博芳,古川文人
7月7, 8日に,日本大学文理大学において,SCSK株式会社主催によるラーニング・イノベーション・カンファレンス2012 in Tokyoが開催された.
7日(土)には,「教育における"Engage"の取組み」をテーマとする講演があった.はじめに,同志社大学社会学部教育文化学科教授の山田礼子先生による「生涯学び続け、主体的に考える力をはぐくむ大学へ -学生調査からみる大学生のエンゲージメント-」という基調講演があった.この後,岐阜大学総合情報メディアセンター教授の加藤直樹先生による「学生の自己教育力を育成する学習設計―Blackboard R9.1の新機能に着目して―」,明治大学教育支援部ユビキタス教育推進事務室の宮原俊之氏による「明治大学ユビキタス教育の推進におけるBlackboard Mobile Centralの導入」,大分大学高等教育開発センター講師の末本哲雄先生による「iPadを用いた協働学習支援システムの授業実践」,日本大学文理学部コンピュータセンター准教授の小林貴之先生による「日本大学文理学部における"Engage"の取り組み」という4件の一般講演があった.
8日(日)には,ワークショップが開催された.「LMS利用者としての事例紹介」のワークショップでは,学習管理システムLMSの利用について事前に国内大学の関係者にアンケート調査した結果が示され,これに加えて,広島大学,九州大学,大阪大学,玉川大学などの国内での利用事例の紹介があった.また,オンキャンパスでの授業を,遠隔のオンライン授業にすることについて,情報交換がなされた.「ICT利用者支援(Instructional Designの考え方から)」のワークショップでは,大学でのICT,特にLMSの利用についての意見交換がなされた.LMS利用のためには組織的な支援が必要であり,学科など各部局レベルでの支援が望ましいことや,大学の構成員個々人が自ら積極的に利用するほかに外的な要因が必要であることなどの意見が出た.