【2012年度参加報告】Ja Sakaiカンファレンス2013
報告者:及川芳恵
2013年3月13日(水)に京都大学にて,京都大学学術情報メディアセンター,兼松エレクトロニクス,新日鉄住金ソリューションズ,富士ゼロックス主催,大学ICT推進協議会共済によるJa Sakaiカンファレンス2013が開催された.
午前にポートフォリオに関する基調講演と特別講演,午後にオープンソースeラーニングシステムであるSakaiの活用事例について,7件の一般講演があった.基調講演は,ミネソタ大学ダルース校のPaul Treuer先生より「Literacy Skills for ePortfolio Success」 というタイトルで行われた.講演では,近年のインターネットやソーシャルネットの普及などによる学習の文化の変化についてあげられ,卒業後も生涯学び続ける必要があるという話があった.eポートフォリオは自分がどれだけ学習したかを,生涯に渡り手軽かつ効果的に個人の学習を記録する手法を与えてくれるとのことで,eポートフォリオを活用するための以下の5つのスキルについて紹介があった.
- Documentation(学習記録) :学習の証拠、文書化
- Self-Tegulation(自己調整) :学習計画、行動、メンター
- Reflection(考察) :批判的考察
- Integration(統合) :スキルと学習の統合
- Collaboration(コラボレーション) :新しい学習の分化
特別講演は,京都大学の梶田先生より,京都大学での情報環境戦略とeポートフォリオの取り組みについて話があった.京都大学リーディング大学院「思修館」においてeポートフォリオの導入を進めており,そのためのルーブリックを整備したという話があった.将来的には博士課程で使えるeポートフォリオになることを目指しているそうだ
また,午後の一般講演では,以下の講演があった.
- Ja Sakai活動報告(Ja Salai幹事会)
- 名古屋大学におけるSakaiの活用事例の紹介(名古屋大学 出口大輔先生)
- 沖縄科学技術大学院大学のSakai導入事例
(沖縄科学技術大学院大学 日比野泰介氏,株式会社イーサー 新垣賢一郎氏) - Sakaiとの連携システム:CEAS/SakaiとS-maqs(関西大学 本村康哲先生)
- Sakaiを利用したプログラミング学習支援システム(明治大学 玉木久夫先生)
- 電子透かしを活用した紙文書とSakai連携(法政大学 常磐祐司先生)
- Sakai2.9導入事例~Sakai 旧バージョンからの以降・日本語対応・教務システム連携ツールの開発
(新日鉄住金ソリューションズ 豊田耕一氏)