【2016年度参加報告】教育情報化と著作権フォーラム
報告者:高野芳恵
2016年10月21日(金)に国立情報学研究所において,大学ICT推進協議会学術・教育コンテンツ共有流通部会の主催による教育情報化と著作権フォーラム 「どうする!?どうなる!?著作権法改正と教育情報化」が開催された.100名を超える参加があった.
本フォーラムは,文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会にて昨年より審議が行われている,ICT活用教育に関する著作権法制度やライセンシング体制の在り方等について,その審議に対する理解を深めることなどを目的として開催された.多くの教育関係者が参加しており,著作権法改正に対する関心の高さが伺えた.
フォーラムでは,以下の講演が行われた.
- 状況説明 「ICT活用教育における著作物利用の円滑化に関する検討状況について」
秋山卓也(文化庁長官官房著作権課 課長補佐) - 講演1 「大学におけるICT活用教育と著作権」
吉田素文(国際医療福祉大学医学部 教授) - 講演2 「大学におけるコンテンツ作成と著作権処理」
重田勝介(北海道大学情報基盤センター 准教授)
隅谷孝洋(広島大学情報メディア教育研究センター 准教授) - 講演3 「教育とオープンライセンス」
渡辺智暁(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授/特定非営利活動法人コモンスフィア理事長)
状況説明では,著作権法の概略と検討の経緯の説明があった後,ICT活用教育における著作権の問題と検討状況の説明があった.これらの問題を解決するために, 権利制限規定の見直しや,ライセンス環境の整備,法解釈に関するガイドラインの整備などの検討が進められている.
本フォーラムの資料及び,講演ビデオ,著作権分科会 法制・基本問題小委員会の議論の内容は以下で公開されている.