【2017年度参加報告】平成29年度教育改革FD/IT理事長・学長等会議
報告者:渡辺博芳
2017年8月2日に私立大学情報教育協会主催「平成29年度教育改革FD/IT理事長・学長等会議」が青山学院大学において開催された. 本会議のテーマは「大学の教育力向上,教育の質保証に向けた改革とICTの活用」であり,2件の講演の後,全体討議,私立大学情報教育協会からの関連情報の提供があった.参加者名簿によると,66大学・7短期大学の122名が参加,うち学長19名,副理事長,理事7名,副学長・学長補佐30名,学部長・短期大学学科長24名,教務部長13名,随伴29名であった. 本学からは,波江野勉理工学部長と宮原俊之教育方法支援室長が参加し,渡辺博芳ラーニングテクノロジー開発室長が全体討議で話題提供を行った.
最初に,日本学術振興会理事長の安西祐一郎先生による「学力の三要素を深化・発展させる大学教育改革とICT活用」と題する講演があった.この講演では,学力の三要素について振り返り,社会の変化と人材育成,入試改革における記述式問題と英語4技能入試の考え方,アクティブラーニング,ICT活用の将来像などについて述べられた.
2つ目の講演では,京都光華女子大学の水野豊特命教授からEM(Enroll Management)とIR(Institutional Research)の組織的な取り組みについて紹介があった.IRに関して,京都光華女子大学ではスモールサイズIRを意識して取り組んでおり,情報収集が重複・肥大化してないか,情報収集は一貫しているか,情報収集に終わっていないかと言う点をチェックしながら進めているそうである.具体的な分析データやPDCAの活動なども述べられており参考になった.
全体討議では,最初に山形大学の千代勝実教授から「全学横断基盤力テストによる卒業時質保証とステークホルダーによる外部評価の試み」,昭和大学の片岡竜太教授から「知識の創造を目指したICT活用による多分野連携フォーラム型授業の提案」と題する話題提供があった.その後,帝京大学から「大人数授業での反転授業と協働的授業モデルの取り組み」と題する話題提供を行った.引き続き,アクティブラーニングとICT活用に関する意見交換が行われ,最後に事務局から,学修ポートフォリオの導入,教育への情報化投資の実体,情報セキュリティ・ベンチマークテストなどに関する情報提供があった.