第114回LTセミナー「反転授業を組み合わせたアクティブ・ラーニングの取り組み」
第114回LTセミナーでは,山梨大学の森澤正之教授をお招きし,山梨大学でのアクティブ・ラーニング(AL)の取り組みについてご講演いただきました.
講演ではまず,山梨大学で実施されている,反転授業を組み合わせたALの背景について説明がありました.ALには知識の定着を促進したり活用する能力を高める効果がある一方,学修の時間がかかるために座学授業と比べて知識伝達量が減るおそれがあるという問題があります.そこで,知識伝達量を減らすことなくALを実施するために,反転授業を組み合わせてALを実施しているとのことでした.
続いて,反転授業を組み合わせたALの実施方法やその結果についての紹介がありました.反転授業で使用する講義ビデオは,PC画面と音声を動画として記録し,ネットワークを通じて配信するスクリーンキャストシステムを用いて作成されます.また,ALを初めて実施する教員に向けて,10~20分程度の事前学習動画を配信する,事前学習状況の把握のための簡単なレポートやアンケートなどを与える,対面授業では30~60分で協調型グループワークを与えるという授業テンプレートを用意しています.このテンプレートをベースに,ALに慣れていく過程で教員自身にカスタマイズしてもらうことで,ALの導入を進めています.そして,ALの導入により試験の成績が全体的に向上した,授業時間外の学習時間が増加したといった効果が確認されています.
最後に,反転授業を組み合わせたALを導入するポイントとして,講義ビデオは簡易なものでよいと考えること,事前学習を予習と位置付けず授業の一部と考えること,授業改善が進むことなどが解説されました.
講演後は,ALや反転授業を実施する際のポイントなどについて,森澤先生と参加者との間で議論が行われました.
参加者の人数
開催日:2016/03/08(火)15:00 ~ 16:30
教員 | 職員 | 学生 | その他 | 合計 |
34(33)名 | 3(1)名 | 2名 | 3(3)名 | 42(37)名 |
セミナーコンテンツ
開催案内
開催案内ポスター
配布資料・講演動画
配布資料や講演動画はLMSのコミュニティ「教職員のひろば」内,LTセミナー資料に掲載しています.