第51回LTセミナー「大学におけるプロジェクト型学習とICT活用」

 第51回セミナーは,独立行政法人メディア教育センター(NIME)の理事長補佐 加藤浩教授をお招きし,大学におけるプロジェクト学習についてご講演いただきました.NIMEでは,政府の「IT新改革戦略」によるICT活用教育の推進の流れから,出前セミナーを行っており,今回のセミナーもその一つと位置づけられています.

 ご講演では,まず,プロジェクト学習(Project Based Learning,PBL)によって身につけることができると考えられている実践的な力は,経済産業省が「社会人基礎力」として,中央教育審議会が「学士力」としてそれぞれ提示しているものと共通する部分があることが示されました.PBLに含まれる共同的な作業については,古典的な社会心理学の知見から「非効率」「社会的手抜き」などの問題点があげられていますが,問題解決のパフォーマンスという観点からだけでなく,学習を「プロセス」として捉えることで,PBLを意義づけられることが指摘されました.具体的にPBL授業をデザインするためのポイントを示し,PBL支援のためのグループウェアProBo(プロボ)を,実践例とともに紹介したうえで,学生の評価や教師の役割といったPBLの問題点についても言及されました.

 ディスカッションでは,「社会的手抜き」への対策など主体的に学生が参加するための工夫や,プロジェクト自体の成否とPBLから学ぶこととの関連など,多くの質疑がなされました.

参加者の人数
 開催日:2008/10/24 (金)  13:20~14:50

教職員院生・学生その他(学外)合計
10(4)2(0)1(1)13(5)
()内の数字はスタッフを含まない人数です

セミナーコンテンツ
開催案内

第51回LTセミナー「大学におけるプロジェクト型学習とICT活用」

 近年,多くの大学で,プロジェクト型学習やワークショップ型の授業など,学習者が主体となるような授業形態をとることで教育効果を高める工夫が実践されています.さらに,このような学習者を主体とする授業形態においてもICTの活用が進んでいます.例えば,プロジェクト型学習では,授業時間外における学生のチームでの活動がうまくいくかどうかがプロジェクトの成否の鍵になるので,ICTを活用して学生の活動を支援することが考えられます.

 10月のLTセミナーでは「プロジェクト型学習」をとりあげます.独立行政法人メディア教育開発センター(NIME)の加藤 浩 教授をお招きし,プロジェクト型学習とはどのようなものか,プロジェクト型学習の具体例,加藤教授らが開発したプロジェクト型学習を支援するツールProBoについてご紹介いただきます.

教職員の皆様の積極的なご参加をお待ちしております.

※参加をご希望の方は,事前にLT開発室までご連絡いただければ幸いです.

なお,本LTセミナーは,メディア教育開発センター(NIME)の「出前セミナー」の制度を活用させていただいております.

第51回LTセミナー「大学におけるプロジェクト型学習とICT活用」

  • 日時 2008/10/24 (金)  13:20~14:50
  • 会場 帝京大学宇都宮キャンパス 本部棟2号館201教室
  • 講師 加藤 浩 教授 (メディア教育開発センター)
  • 受講対象 教職員および授業補助を行なう院生・学生

 

開催案内ポスター

 

配布資料・講演動画


配布資料や講演動画はLMSのコミュニティ「教職員のひろば」内,LTセミナー資料に掲載しています.