第77回LTセミナー「ラーニングデザイン入門 - その考え方と教育における活用 -」

 第77回LTセミナーは,放送大学 ICT活用・遠隔教育センター(CODE)の青木久美子教授をお招きし,ラーニングデザインについてご講演いただきました. CODEでは,大学のICT活用教育の推進の流れから,出張セミナーを行っており,今回のセミナーもその一つと位置づけられています.

 ご講演では,まず,ラーニングデザインとは,さまざまな形の教育・授業実践を可視化することにより,教育実践者が教育設計デザインを共有したり議論できるようにするものであるという基本的な考え方が示されました. その上で,ラーニングデザインという語には,教授方法や学習過程を構造的に記述する方法の「規格」の面と,教授方法とそれに沿った学習活動を設計することや,その設計を基にした教育の「実践」を支援する面があることが指摘されました. さらに英国や豪州での教育実践の成果に触れ,実際に学生が使って学習できるラーニングデザインツールLAMS(Learning Activity Management System)が紹介されました. 質疑応答をはさみ,このLAMSを用いて学習アクティビティを配置する操作を参加者が実際に体験する時間が設けられました. 質疑応答では,授業のデザインの共有と教員の役割や,授業改善のインセンティブ,LAMS利用に関する技術的な質問など,活発に質疑がなされ,授業デザインの可視化やそれを基にした議論に対する参加者の期待がうかがえました.

参加者の人数
 開催日:2012/02/10(金) 13:20 ~ 14:50

教職員院生・学生合計
15(13)2名17(13)
()内の数字はスタッフを含まない人数です

 


セミナーコンテンツ
開催案内

第77回LTセミナー「ラーニングデザイン入門 - その考え方と教育における活用 -」

 2/10(金)に開催する第77回LTセミナーでは,放送大学 ICT活用・遠隔教育センターの青木久美子教授をお招きし,ラーニングデザインに関する考え方や最新の動向,実践事例などを中心にお話しいただきます. また,参加者の方には,関連ツールをパソコン上で体験していただくことも予定しています.

 学習者が自らの学習に主体的に取り組み学習活動に積極的に参加してこそ初めて学びが起こるといった,学生中心主義の授業へ教育のパラダイムが転換しつつある中で,大学では教育の質の向上を目指してさまざまな教授方法が実践されています. このような状況において,教授方法と学習過程を構造的に記述する「ラーニングデザイン」という概念が注目され始めました. 教授方法のアイディアを可視化して,それを共有し再利用を促進するツールや,教員がよりよい授業を設計できるように支援するツールが開発され,欧州・豪州を中心に実践が重ねられています.

 ICTを活用するなど,さまざまな学習活動を授業に取り入れることが進められている昨今では,優れた教授方法のアイディアを共有して教育の実践に活かすことが重要になると考えられます. その流れの中で「ラーニングデザイン」は,どのような可能性を持ち,教育の実践にどのように活かすことができるのでしょうか.

 青木先生は,ラーニングデザインに関する研究の第一人者で,米国ロチェスター工科大学や米国ボストン大学での教員生活を経て,放送大学ICT活用・遠隔教育センター(旧 メディア教育開発センター)では,毎年開催する国際シンポジウムで司会を務められるなど,国際的に広く活躍されておられます.

 教職員の皆様の積極的なご参加をお待ちしております.

※参加をご希望の方は,事前にLT開発室までご連絡いただければ幸いです.

第77回LTセミナー「ラーニングデザイン入門 - その考え方と教育における活用 -」

  • 日時 2012/02/10(金) 13:20 ~ 14:50
  • 会場 帝京大学 宇都宮キャンパス 本部棟1号館 1階 CL2教室
        (2号館101教室から変更になりました)
  • 講師 放送大学 ICT活用・遠隔教育センター 青木久美子教授
  • 受講対象 教職員および授業補助を行う院生・学生

 

開催案内ポスター

 

配布資料・講演動画


配布資料や講演動画はLMSのコミュニティ「教職員のひろば」内,LTセミナー資料に掲載しています.