2023年度 研究会等報告

第1回US-Asia国際著作権シンポジウム[人工知能と著作権法]

報告者:天野由貴

 2023年6月10日(土)に,早稲田大学法学部および知的財産法制研究所(RCLIP)主催で国際著作権シンポジウムが開催された.生成系AIの急速な発展を受けて,AI生成物は著作権保護を受けるか,あるいは,AIによる学習・生成が著作権侵害に当たらないか,といった点が問題になっている.本シンポジウムでは,法的な観点,それぞれのステークホルダーの視点から,活発な議論が交わされた.

情報処理学会教育学習支援情報システム(CLE)研究会第40回研究発表会

報告者:天野由貴

 2023年6月17日(土),18日(日)に東京都立大学南大沢キャンパスにおいて,情報処理学会CLE研究会が開催された.電子情報通信学会教育工学研究会(ET)と共催で,2日間にわたり,「オンライン学習支援」をメインテーマに10の研究発表がおこなわれ,活発な議論が交わされた.

2023年度日本情報科教育学会第16回全国大会

報告者:天野由貴

 2023年7月1日(土),2日(日)に東海大学品川キャンパスにおいて,日本情報科教育学会が開催された.情報教育について大学と高校の教員双方が集まる学会であり,計35件の研究発表があった.本学会会長である森本康彦先生(東京学芸大学)から,学習評価についての基調講演があった.さらに文部科学省および国立教育政策研究所調査官である田﨑丈晴氏より,「情報科における学びの充実について」のテーマで招待講演があった.
 本学からは以下の発表があった.(天野は旧所属の記載)

  • 布施泉(北海道大学),喜多一(京都大学),和田智仁(鹿屋体育大学),隅谷孝洋(広島大学),天野由貴(東京工業大学),多川孝央(筑紫女学園大学):教員向け・学生向けの著作権教育用教材の制作と公開

東京大学AIセンター連続シンポジウム 第15回「生成AIは世の中をどのように変えるのか?」

報告者:天野由貴

 2023年7月19日(水)に東京大学AIセンター主催により「生成AIは世の中をどのように変えるのか?」というテーマで,シンポジウムが開催された.
 以下のテーマでそれぞれ講演があり,その後のパネルディスカッションでは活発な議論が交わされた.

  • 「生成AIとは何か」 鶴岡慶雅教授(東京大学)
  • 「生成AIとビジネス」 西川仁氏(株式会社オルツ)
  • 「生成AIを利用する際に法的に注意すべきこと」 柿沼太一弁護士
  • 「生成AI特有の社会課題はあるのか」 江間有沙准教授(東京大学)

CAUA FORUM 2023

報告者:天野由貴

 2023年7月28日(金)に,伊藤忠テクノソリューションズ株式会社にて,CAUA FORUM 2023「生成系AIの進歩と利活用」が開催された.CAUA会長である早稲田大学深澤良彰教授より生成AIについてオープニング講演があり,次に広島大学副学長である渡辺健次教授より,生成AIと教育について基調講演があった.Microsoft株式会社阪口福太郎氏よりMicrosoftの生成AIの取り組みについて紹介があった.パネルディスカッションでは活発な議論が交わされた.

サイエンティフィック・システム研究会 教育環境フォーラム2023

報告者:天野由貴

 2023年8月8日(火)に富士通汐留本社にて「生成AIの教育利用を考える」のテーマで,教育環境フォーラムが開催された.生成AIを授業でどのように活用しているか,倉光君郎教授(日本女子大学),中澤明子特任助教(東京大学)から事例発表があった.加藤映子大阪女学院大学学長,および別所正博教授(東洋大学)から組織的な取り組みについて紹介があり,その後のパネルディスカッションで活発な議論がおこなわれた.

第16回全国高等学校情報教育研究会全国大会(東京大会)

報告者:天野由貴

 2023年8月9日(水),10日(木)に工学院大学新宿キャンパスにおいて,第16回全国高等学校情報教育研究会全国大会(東京大会)が開催された.堀田龍也教授(東北大学,東京学芸大学)から「情報教育の今日的な役割と課題」をテーマに基調講演があった.研究発表は30件あった.高校教員,大学教員等562名の参加があり,大変活発な研究会であった.

情報処理学会情報教育シンポジウム2023

報告者:天野由貴

 2023年8月18日(金)から20日(日)に工学院大学新宿キャンパスにおいて,情報処理学会情報教育シンポジウムが開催された.27件の研究口頭発表および13件のポスター発表があった.「学びのOSとして考えるデジタル・シティズンシップ」豊福晋平氏(国際大学GLOCOM),「日本最初のプログラミング教育を受けた小学生たちは,40年後にどんな大人たちに育ったか? --教え子追跡調査が明らかにしたプログラミング教育の根源--」戸塚滝登氏の講演があった.170名の参加者があり,活発な議論が交わされた.
 本学からは小島一晃准教授,天野由貴講師がプログラム委員として,大会運営を支援した.

教育システム情報学会 第48回JSiSE全国大会

報告者:小島一晃

 教育システム情報学会(JSiSE)の第48回全国大会が,2023年8月29日(火)~31日(木)に近畿大学にて開催された. 本大会は,会長の小松川浩先生による基調講演「学びの社会実装」から始まり,現地企画イベント,企業セッションのほか,8件のプレカンファレンス企画,6件の企画セッション,一般セッション,インタラクティブセッション,また学会各支部から推薦された学生がインタラクティブセッションで発表する学生研究特別セッションが行われた.
 本学からは金森克浩教授,小島一晃准教授,古川文人准教授,水谷晃三准教授,天野由貴講師,眞坂美江子講師,安部健太助教,宮崎誠助教が以下の発表を行った.

  • 舩木英岳,丹下裕,畑亮次,足立正人,蔭山海一郎,平井慎一,金森克浩:特別支援学校教員を対象としたMESHを用いたビジュアルプログラミング教育の実践
  • 水谷晃三,眞坂美江子,古川文人,小島一晃:情報システムの企画からリリースまでの開発技術と汎用的能力の修得をめざすPBL型授業の実践事例
  • 安部健太:内省を促す課題が統計リテラシーを向上する効果
  • 宮崎誠,堀内美由紀,渡辺博芳,眞坂美江子:災害看護研修におけるコンピテンシーに基づいたeラーニング設計の事例

関西学院大学FD「大学の授業と著作権」

報告者:天野由貴

 2023年8月31日(木)に関西学院大学高等教育推進センター主催で,「大学の授業と著作権」でFDが開催された.関西学院大学 高等教育推進センター 武田俊之教育技術主事より,「大学の授業と著作権について」の講演があった.

大学ICT推進協議会学術・教育コンテンツ共有流通部会研究会

報告者:天野由貴

 2023年10月6日(金)に香川大学幸町キャンパス情報化推進統合拠点にて,学術・教育コンテンツ共有流通部会(AXIES-CSD)研究会が開催された.対面参加者は13名,オンライン参加者は18名であった.香川大学での組織的な取り組みや,教育事例について紹介があり,オンライン授業と著作権についての講演もあった.
 本学からは以下の発表があった.

  • 天野由貴:教員と学生に向けた著作権教育教材の開発

東京大学 エドテック連携研究機構 生成AIと教育環境研究プロジェクト(GENEE)シンポジウム

報告者:天野由貴

 2023年10月9日(月)に東京大学 エドテック連携研究機構 生成AIと教育環境研究プロジェクト(GENEE)主催で「生成AI時代の情報教育―AIリテラシー・情報活用能力・プログラミング教育の未来」のテーマでシンポジウムがハイブリッドで開催された.萩谷昌己教授(東京大学),堀田龍也教授(東北大学,東京学芸大学),美馬のゆり教授(公立はこだて未来大学),宮島衣瑛特任研究員(学習院大学)より講演があり,パネルディスカッションでは活発な議論があった.

情報処理学会コンピュータと教育(CE)研究会 171回研究発表会

報告者:天野由貴

 2023年10月21日(土),22日(日)に,公立はこだて未来大学およびオンラインにて,情報処理学会 コンピュータと教育(CE)研究会 171回研究発表会が開催された.プログラミング教育等を始めとする情報教育に関するものなどの14件の発表があり,活発な議論が交わされた.
 本学からは天野講師がセッションの座長をつとめた.

情報処理学会 高校教科「情報」シンポジウム2023

報告者:天野由貴

 2023年10月29日(日)に工学院大学新宿キャンパスにて,情報処理学会 高校教科「情報」シンポジウム2023が,「高校情報科の現状と次期学習指導要領の改訂に向けて」のテーマで開催された.大学入試共通テスト「情報Ⅰ」についての講演,情報教育についての講演がおこなわれた.

サイエンティフィック・システム研究会 BoF

報告者:天野由貴

 2023年11月27日(月)にサイエンティフィック・システム研究会主催の研究会がオンラインで開催された.「大学教育における生成AIの利用と課題を考える」をテーマに大阪大学 村上正行教授より話題提供があった.その後ブレイクアウトルームに分かれ,授業での生成AIの活用について,活発な議論が交わされた.

CAUAシンポジウム2023

報告者:天野由貴

 2023年11月28日(火)に,「AI時代のプログラミング」をテーマにCAUAシンポジウムがハイブリッドで開催された.深澤良彰教授(早稲田大学)の基調講演があり,パネルディスカッションでは企業,大学において生成AIをどのようにプログラミング教育に活用していくかについて,活発な議論が交わされた.

ALPSプログラムシンポジウム

報告者:天野由貴

 2023年11月30日(木)に千葉大学アカデミックリンクセンター主催で「著作物の利用環境整備は進んだか:授業目的公衆送信補償金制度開始から3年を経て教育現場から見える課題」というテーマで,シンポジウムがオンライン開催された.大和淳教授(福岡教育大学教育学部),久保田裕匿名教授(山口大学)からそれぞれテーマに沿った講演がおこなわれた.

情報処理学会コンピュータと教育(CE)第172回研究会,教育学習支援情報システム(CLE)第41回研究会

報告者:宮崎誠,天野由貴

 2023年12月2日(土),3日(日)に沖縄国際大学にて,情報処理学会コンピュータと教育(CE)第172回研究会,教育学習支援情報システム(CLE)第41回研究会が共催で開催された.27件の研究発表があり,活発な議論が交わされた.
 本学からは以下の研究発表がおこなわれた.

  • 天野由貴,隅谷孝洋(広島大学):著作権についてのSNS炎上の傾向分析

 また,天野講師がセッションの座長をつとめた.

The 31st International Conference on Computers in Education

報告者:小島一晃 

 The 31st International Conference on Computers in Education(ICCE)が,12月4日(月)~12月8日(金)の日程で島根県のくにびきメッセにおいて開催された.
 本会議は例年通り「Artificial Intelligence in Education/Intelligent Tutoring System and Adaptive Learning」「Computer-supported Collaborative Learning and Learning Sciences」「Advanced Learning Technologies, Open Educational Content, and Standards」 「Classroom, Ubiquitous and Mobile Technologies Enhanced Learning」「Digital Game and Digital Toy Enhanced Learning and Society」「Technology Enhanced Language Learning」「Practice-driven Research, Teacher Professional Development and Policy of ICT in Education」の7つのサブカンファレンスから構成され,教育におけるICT利用を軸とする広範な領域の発表,議論がなされた.また,各サブカンファレンスのテーマに関連する4件の基調講演と3件の招待講演が設けられるとともに,本会議前のイベントとして12件のワークショップと2件のインタラクティブイベントに加え,Doctoral Student Consortia,Early Career Workshop,Student Wing Workshopが開催された.
  本学からは小島一晃准教授が参加した.講演では,AI等を始めとするICTによる教育の展望だけでなく,不確実な現代における教育のあり方についての議論も提起された.一般発表においても,生成AIの教育利用や教育学習データ分析などについて興味深い報告があった.

大学ICT推進協議会2023年度年次大会

報告者:小島一晃,宮崎誠,天野由貴

 2023年12月13日(水)から15日(金)に,名古屋国際会議場において大学ICT推進協議会2023年度年次大会が開催された.本大会では,2件の基調講演,32件の出展者セミナー,22件の企画セッション,83件の研究口頭発表,16件のポスター発表があり,約1300名の参加があった.
 本学からは以下の発表があった.

  • 小島一晃,古川文人,宮崎誠,天野由貴:帝京大学におけるコロナ禍と以後のLMS利用状況と継続的運用のための制度
  • 天野由貴,隅谷孝洋(広島大学):「情報デザイン」授業実践報告のテキストマイニングによる分析

 また,以下の企画セッションに参加した.

  • オーガナイザ 宮崎誠:Learning Analyticsにおけるオープンソースソフトウェアの活用(オープンソース技術部会)
  • パネリスト 天野由貴:生成AIを活用した教材開発 - 個別最適化教材とOER(学術・教育コンテンツ共有流通部会)
  • パネリスト 天野由貴:教育機関と著作権:共通目的事業による普及と啓発(情報教育部会)

京都大学学術情報メディアセンターセミナー

報告者:天野由貴

 2023年12月22日(金)に京都大学学術情報メディアセンター主催で「UDフォントを通じたITシステムのアクセシビリティ向上の理解と実践」のタイトルでセミナーがハイブリッド開催された. 改正障害者差別解消法が令和6年6月までに施行されることで,全ての大学において,合理的配慮の提供は法的義務となるため,教育場面で主にフォントでどういった配慮がおこなえるかということについて,4件の講演があった.

教育システム情報学会(JSiSE)2023年度 第5回研究会

報告者:天野由貴

 2024年1月20日(土)に拓殖大学文京キャンパスにおいて,教育システム情報学会(JSiSE)2023年度 第5回研究会が開催された.14件の講演があり,うち10件がICTの授業活用についての実勢発表であった.PBLをテーマにしたものも3件あり参考になった.30名弱の参加があり,活発な質疑応答がおこなわれた.

先端ビジネスロー国際卓越大学院プログラム 共同シンポジウム

報告者:天野由貴

 2024年2月29日(木)に,東京大学大学院法学政治学研究科先端ビジネスロー国際卓越大学院プログラム主催で,「AIの知財とガバナンスの論点」というテーマでシンポジウムが開催された.
 オンライン開催で500名以上の参加があり,AIについて今関心が集まっていることが示唆された.
 第一部では「AIと著作権」というテーマで,3件の講演およびディスカッションがあり,海外の事例なども紹介され,具体的にいまどういう視点で議論がおこなわれているかについて,わかりやすく解説があった.
 第二部ではうち「AIとガバナンス」という3件の講演およびディスカッションがあり,ソフトロー・ハードローの両面から,ガバナンスを考えていく必要性について解説があった.

情報処理学会 コンピュータと教育研究会 174回研究発表会

報告者:天野由貴

 2024年3月9日(土),10日(日)に,麗澤大学にて情報処理学会小ピュータと教育研究会第174回研究会が開催された.
プログラミング教育等を始めとする情報教育に関するものなどの24件の発表があり,活発な議論が交わされた.
 本学からは天野講師がセッションの座長をつとめた.
 また,以下の発表をおこなった.

  • 井上 仁 (中村学園大学), 天野 由貴 (帝京大学), 隅谷 孝洋 (広島大学), 多川 孝央 (筑紫女学園大学):大学生のデータプライバシーに関する意識調査